technique seminar

講師▶林 雅人(慶大監督)

はやしまさと▶慶応義塾高→慶応義塾大→清水建設。現アークデザイン ▶大学4年時に関東大学対抗戦優勝、大学選手権準優勝。卒業後は清水建設 で主将、FLとして活躍した。日本代表コーチ、日本A代表監督を務めた。 '07年度より慶大監督に就任。

技術をひもとく

日本代表×香港代表

写真1
  • previous
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • next
situation

日本代表のアタック場面。日本は素早く出したボールを10番から12番を飛ばしてパス、ショートサイドから参加してきた14番に託した。10番がボールを受けた段階で 「6対3」だった状況は「4対3」にまでしぼんでしまった。

anarysis

▶写真❶〜❻<6対3> 日本は6人のBKが無傷でアタックに参加している。相手は日本FWの突進に巻き込まれて3人。+3の優位はもちろんのこと、そもそもプレーの流れの中で BKが6人そろっていることはめったにないチャンス。3次以降のチャンスを生かすトレーニングとして、4人、5人での即興BK攻撃は練習する機会が多いが、6人はあり得ないからや っていないほどだ。

▶写真❶<浅い> 日本は幸い素早くボールをスペースに出した。気になるのはSOがかなり深い位置でボールを受けていること。この場面ならばハーフ ウェイライン上あたりで受けなければ、相手ディフェンスに圧力を与えられない。「オーバーラップ→浅いパス」は中学生でも知っている原則では。

▶写真❶<狙う相手DFは> 数が余っているのだから、そのまま相手DFを外にずれさせず、ボールを順に回せばトライのはず。この流れならば、例えば10番が相手のFW5番と7番を 引きつけ、12番は相手の12番をコミットしたい。しかし10番が深くもらって流れたために・・・

▶写真❼〜❽<結局4対3に> 相手のDFはみんなそのままスライド。相手BK12番がタックルしたのは、日本の内から3番目の14番となってしまった。味方BK2人が無駄になった。 ボールをもらう位置ひとつで、味方BKは大きな影響を受ける。