11月は恒例の国際交流シーズン。今年も南半球のトップ国が欧州に乗り込んでの北半球の強豪との南北対決テストマッチを中心に各地で激戦が繰り広げられた。 その前哨戦となった10月30日の番外地ブレディスローカップは、豪州が11試合ぶりにNZを破った。欧州での交流戦は11月6日の第1ラウンドに続いて、13日に第2ラウンドを 終了。南の6強と、北の6か国対抗組南北対決は、個々まで南の6勝3敗だ。
"番外地ブレディスローカップ"が一昨年の香港、昨年の日本についで今年も10月30日に香港で行われ、豪州がNZに26-24と劇的な逆転勝ちを収めた。豪州はNZ戦の連敗を10で止め、 ’08年7月以来の勝利。NZはテストマッチの連勝が15でストップした。久々に宿敵を倒し、エルムソ主将は「気概を示した。今夜はみんな輝いていたよ」と大喜び。
NZは故障のBKウィップー、ダグらを除き、マコウ主将ら3カ国対抗の全勝優勝を支えたメンバーはほぼそのままの編成で遠征。'09年9月半ばから続いた連勝は豪州に止められたが、11月6日にはイングランドを26-16で下し、13日にはスコットランドを49-3で圧倒した。年末の欧州遠征のテストマッチでは、’03年から全勝を続ける。'05年、'08年に次ぐグランドスラムに向け、残るアイルランド、ウエールズ戦に臨む。
3カ国対抗で1勝どまりに終わった南アには再建を期す欧州遠征となった。しかし、スミット主将やバーガーのFW陣、フーリーやデヨーンのBK勢が故障で不参加となり、新人7人を含むメンバーとなった。11月6日にはアイルランドの追い上げを23-21で何とかかわし、13日のウェールズ戦も29-25と終盤に逆転勝ち。2連勝だが、不本意な試合が続いた。写真は初のテストマッチで堂々とプレーした南アSOランビー
6月にフランスに大勝したアルゼンチンは、その試合を負傷で欠場した司令塔コンテポーミが復帰し、主将を努めての遠征。切り札のBKエルナンデスは怪我で間に合わなかったが、欧州のトップクラブでプレーする選手が大半を占める編成で臨んだ。しかしチームとしての調整は不足気味。11月13日のイタリア戦に22-16で勝ったものの、不本意なできだった。反撃が遅すぎたイタリアは、6カ国対抗からテストマッチ5連敗となった。
フィジーはドモニ監督が元代表選手らの批判をよそに、海外でプレーする選手を主体にチームを編成して遠征した。11月13日の若いフランスとの初戦は12-34で敗れたが、個々の当たりで決して引けを取らなかった。守りでも組織的な動きを見せ頑張った。取られた3トライのうち2本はミスと反則からだった。攻撃はバイが4PGしただけで、まったくトライ機はなく完敗だった。
各国のウィンドウマンス対戦日程
ニュージーランド | ||||
10/30 | ●24-16 | オーストラリア | 香港 | |
第1戦 | 11/6 | ○26-16 | イングランド | トゥイッケナム |
第2戦 | 11/13 | ○49-3 | スコットランド | エディンバラ |
第3戦 | 11/20 | アイルランド | ダブリン | |
第4戦 | 11/27 | ウェールズ | カーディフ | |
オーストラリア | ||||
10/30 | ○26-24 | ニュージーランド | 香港 | |
第1戦 | 11/6 | ○25-16 | ウェールズ | カーディフ |
第2戦 | 11/9 | ○26-15 | レスター | レスター |
第3戦 | 11/13 | ●18-35 | イングランド | トゥイッケナム |
第4戦 | 11/16 | ●6-15 | マンスター | リメリック |
第5戦 | 11/20 | イタリア | フィレンツェ | |
第6戦 | 11/27 | フランス | パリ | |
南アフリカ | ||||
第1戦 | 11/6 | ○23-21 | アイルランド | ダブリン |
第2戦 | 11/13 | ○29-25 | ウェールズ | カーディフ |
第3戦 | 11/20 | スコットランド | エディンバラ | |
第4戦 | 11/27 | イングランド | トゥイッケナム | |
第5戦 | 12/4 | バーバリアンズ | トゥイッケナム | |
アルゼンチン | ||||
第1戦 | 11/13 | ○22-16 | イタリア | ヴェロナ |
第2戦 | 11/20 | フランス | モンペリエ | |
第3戦 | 11/27 | アイルランド | ダブリン | |
フィジー | ||||
第1戦 | 11/13 | ●12-34 | フランス | ナント |
第2戦 | 11/20 | ウェールズ | カーディフ | |
第3戦 | 11/27 | イタリア | モデナ | |
サモア | ||||
第1戦 | 10/30 | ○13-10 | 日本 | 秩父宮 |
第2戦 | 11/6 | ●22-26 | コナート | ゴールウェー |
第3戦 | 11/13 | ●10-20 | アイルランド | ダブリン |
第4戦 | 11/20 | ○66-25 | グロスター | グロスター |
第5戦 | 11/27 | イングランド | トゥイッケナム | |
第6戦 | 12/4 | スコットランド | アバディーン |