
2007年の第6回ワールドカップ大会から継続して強化にあたってきたジョン・カーワンヘッドコーチ率いる日本代表。この秋で4年目を迎え、 いよいよ来年の本大会に臨むメンバーが固まってきた。最終スコッド40名は、来年の日本選手権決勝(2月27日)終了後に発表される予定だが、11月初旬 の宮崎合宿の際、JKは「自分の中で、すでに32人は固まっている」と発言。選手たちにとっては、11月27日から再開されるトップ・リーグ後半戦が、 最後のアピールの場となる。W杯代表を巡る争いは、いよいよ最終段階に入った。▶構成/森本優子
ロシア戦を控えた11月初旬の宮崎合宿。ジョン・カーワンヘッドコーチに本大会について聞いた。
ーW杯出場メンバーは、ほぼ決まりましたか。
「はい。ロシア戦は、これまで試合に出るチャンスのなかったメンバーを見る機会ですが、すでに80~85%は決まってます。フロントロー、ロック、ルース
フォワードは層が厚い。でも来年、スコッドの40人にはすごいメンバーが欲しい。堀江、湯原がケガをしたときどうするか。ファーストメンバー
はいいですが3人目のHO、SHを決めないと。」
ーFWはほぼ固まった。
「フロントロー、ロックはOK、サードローは"チョット"OK。あとはHOに、もう少し高いプレッシャーのゲームをさせたい。プレッシャー下の
判断力、60%はトレーニングでも大丈夫ですが、残り40%は試合で身につけないと。A5Nで対戦するのは香港、カザフスタン、スリランカ.....。プレッシャー下の判断
はできない。できるのはPNCだけ。」

ジョン・カーワン ヘッドコーチ
ーここ2年、3列を捜していると言っていましたが。
「サモア戦で、トエ(統悦)とコリーはいいプレーをしました。今は彼らに続く選手を捜しています。」
ー昨年活躍したオライリーのような、接点でボールに絡む役割は誰が務めるのですか。
「ルースFWのプレー自体が代わってきています。統悦と菊谷はグッドコンビネーション。統悦をバックアップする選手が必要です。」
ーリーチの成長を待つ。
「彼はリラックスすることを覚えなければ。1年目は普通にプレーしていたのですが、昨年は考えすぎていた。大学レベルからインタ
ーナショナルにスイッチを切り替えるのは難しいことですが、彼には普段どおりのプレーをすることが一番重要だと言っています。」
ー過去3年を見ると、FBがよく代わっていますね。
「ハイ。FB、ちょっとプロブレムね(日本語で)。五郎丸、立川、田邉、今回はケガ
をして呼ばなかった有賀。みんな今からチャンスがあります。」
ーFBに何を求めますか。
「カウンターアタックとキック判断。みんなカウンターアタックはできるけれど、それだけだとW杯ではきつい。
あとはキックの判断。長短、判断のいいキックを見たい。トップリ−グでいいプレーをした選手が選ばれるでしょう。」
来年のスコッドにこれまで呼ばれていなかった選手が入る可能性は。
「外国人選手で新しく使えそうな選手は考慮に入れています。日本人選手でも何人か考えていますが、みなこれまで
スコッドに呼ばれたことのある選手です。」