

2年連続同カードの決戦。今季対戦では大敗もあった飯田だが、ベストメンバーが揃ったこの一戦は余談を許さなかった。 前半7分、岡谷工が得意のモールで先制すると、飯田も切り札FB胡桃沢祐介の走力を生かし反撃する。しかし、前半ロス タイムにモールで奪った岡谷工の逆転トライが大きく響く。後半、早めにトライが欲しい飯田は15分以上もゴール前に張り 付くが、岡谷工が守り切った。後半18分には岡谷工が大きな展開からトライを奪って、12点差。伝統校・岡谷工が復活を期す 一勝となった。

184センチのFL大石は2トライの活躍。FL平野とともにラインアウトでも貢献した

中央の強力FWとSO松井佑太朗を軸にテンポの速い攻撃で崩す秋工の試合は、FW戦がキー。秋工サイドが「想像以上だった」 (黒澤光弘監督)とたたえた中央FWの圧力が試合を締めた。秋工は開始4分に先制、中央も浮き足たたずにプラン通りにじっくり 攻めて17分にモールで反撃した。しかし、前半21分、後半2分と要所でトライを取った秋工が、試合運びのうまさも見せ、勝ち 切った。中央の古谷和義監督は、「今年は一度も秋工に勝てなかったが、今日は内容で追いついた。選手は頑張った」

深い踏み込みで相手の突破を遮る秋田工のタックル。果敢な攻撃は、分厚い伝統が基盤に

塊となって機先を制した。本郷は試合開始のキックオフから相手のキックをチャージして好機をつかむと、ラインアウトから結束固く 前進し、LO木原健裕主将が先制トライを奪う。その後もFWが全開。9分にNO8白石拓馬、14分にLO尾形勇人が決め、流れを不動のも のにした。「FWを前で戦わせることを意識していました。大切に考えていた入りの10分をうまく使えた」。渡辺宣武監督は、自身が指揮 を執って初めての全国切符を会心の勝利で手に入れた。目黒学院は局地戦では意地を見せたが、機動力で後手を踏んだ。

先制トライを挙げたLO木原健裕主将。自ら先頭に立ってFWの進む道を拓いた

正確なハイパントと真面目なキックチェイス。今年のチームが徹底してきたことを集中力高く遂行した久我山が、じわじわと点差を広げ完勝した。 「欲前に出た、敵陣に入るためのプランを実行できた。そして、攻め込んだときに精度高くトライを取れたのはホメてあげたいですね」 (竹内伸光監督)。序盤の2トライ、失点後にすぐ取り返したトライと、相手に効果的にダメージを与えたのが大きかった。バックローを中心に 、よく前に出たのも大きな勝因だ。東京はよくタックルするも、久我山の切り返しの速さに組織が乱れた。

3トライをマークしたWTB服部祐一郎。ディフェンスでも前に出た