

12月初旬、大学主要リーグが終了した。今シーズンはいずれのリーグも勝敗数で並んだチームが生まれ、当該対戦などで
順位が決定した。同じ勝ち星で大学選手権に出場できたチームもあれば、入替戦に回るチームがあるなど、悲喜こもごもだった。激戦だった各リーグを振り返ってみよう。
◆文/大友信彦
見応えのある対抗戦だった。大学随一の才能集団・早大の切れ味。細部まで精度を高めた慶大の組織力と集中力。復活した明大の前に出る強さ。 伝統の早慶明3校がそれぞれの個性を発揮しながら、どのチームも共通していたのは前に出るタックルの強さ。それが見る者の胸を打った。慶明戦は3点差で明、早慶戦 は2点差で慶が勝ち、最後の早明戦は16点差で早。対抗戦は勝ち点制を採っておらず、勝敗でも当該対戦の結果でも優劣が決まらない場合は、当該対戦のトライ数の比較 となるが、早大と明大が5、慶大は4。規定では、当該3校のうち2校が同数で並んだ場合は、次の項目である当該対戦間の得失点差に移行。トライ数の優劣は解消され 1位早大、2位慶大、3位明大という順位になった。
昨季の大学選手権王者・帝京大は昨季も対抗戦4位から学生日本一に駆け上がっただけに、あえてしあげを遅らせたのか、やや淡白な戦いぶりに見えた。昨季3位の筑 波大は、前半戦はすべて接戦しながら4連敗。明大との開幕戦が相手の2戦目というスケジュールの不運もあり、乗り切れないシーズンだったが、失点、失トライは帝京大 よりも少なかった。日体大は期待を裏切った。東大に敗れた2000年以来の7位で入替戦に回ったばかりか、8位の立大にも引き分け。まさかの白星ゼロに終わった。7人制 日本選抜のFL高井を筆頭に個々のスキル、運動能力では他校に劣らないのに、結束力と集中力にムラがありすぎた。